イケメン王宮◆BL・悪魔のお仕置きと狂った果実【R18】
第25章 狂った果実~ユーリorゼノorアルバート編~
部屋には
執務机に着いて、
すでに執務を始めているゼノ……
(ゼノ様。
こんなに早くからお仕事なさってるなんて。
相変わらず俺の理想)
と
その横に、
アルバートが控えていた。
(えー。アルもいるの?
二人っきりが良かったのに。
邪魔だなあ)
心の中で悪態を吐く。
が
次の瞬間には
ユーリの瞳は
ゼノしか映していなかった。
「ただ今戻りました。
ゼノ様」
『ああ。
ご苦労だった、ユーリ』
ゼノは書類から顔をあげ、
切れ長で美しい瞳で
ユーリに淡く微笑んだ。
(っ…
久しぶりの…)
大好きなゼノの、優しい笑顔。
ユーリは思わず頬を染めた。
「いえ、苦労だなんて。
シュタインの、
ゼノ様の為ですから…」
恥ずかしそうに答えるユーリ。
『そうか。
長旅で疲れただろう。
報告は後で聞く。
まずはゆっくり休め』
(やっぱりゼノ様はお優しい。
俺、一生貴方に付いて行きます)
「ありがとうございます。
でも、大丈夫です」
ユーリはゼノに許可を得て
報告を始めた。