イケメン王宮◆BL・悪魔のお仕置きと狂った果実【R18】
第14章 悪魔のお仕置き~ルイ編~
ルイの無機質な碧い眼差しにじっと見られ
ぞくぞくするジル。
『貴方の動揺するお顔を
見たいのですよ…
久し振りに…
ね…ハワード卿…』
「……誰?
またシド?」
『さあ、誰でしょうね…』
ジルが含みのある笑みを見せると
ほんの僅かに
ルイの表情が曇った。
それは一瞬の事だったが…
ジルが見逃すはずはない。
(ふふっ…珍しく
表情が崩れましたね)
ジルが心の中でほくそ笑んだ直後、
カチャリ。
扉が開く音がして
人が入ってくる気配がした。
『ああ、来ましたね』
足音が近づくにつれ
ルイの身体が強張っていく。
ジルは予感は確信に変わる。
(これまでは、誰か来ると言っても
動揺する素振りは見せなかったのに。
やはり……
貴方には誰か
“特別な方”が出来てしまったのですね。
私の知らない所で…
許しませんよ、ハワード卿。
貴方は私の…
私だけのものでなければなりません)