第5章 肝試しと気持ち
旅館へ行くと部屋が二つ予約してあり、101号室に由布院先輩、鬼怒川先輩、有基君、ウォンバットが、102号室に鳴子先輩、蔵王先輩、そして私とバスの座席と同じ分け方になった。
今は皆101号室に集まっていた。
「じゃあ肝試しするっすよ!くじ引きでペアを決めて、あの木がゴールっす」
「いや有基、くじなんてここにはないで…って今作るんだ」
有基君は紙に番号を書き、お菓子の空箱に入れて振る。
「同じ番号の人がペアっすよ!さあ引いて引いて…」
皆が引いていき、一斉に番号を見る。私の番号は3番。
「えーっと、3番って誰ですか?」
「俺と煙ちゃんだけど…渚も3番?」
「はい、よろしくお願いします。」
他のペアは鳴子先輩と蔵王先輩、有基君とウォンバットになり、皆でスタート地点を目指した。