第2章 【FAIRY TAIL】 グレイ×ルーシィ
IN 河原
き、気まずい……
あの後、あたしはグレイに連れられて、河原まで来た。勿論、グレイにあげる予定のザッハトルテ入りの紙袋を持って。グレイは、着いた途端黙っちゃったから……気まずい空気が流れてる……
グレイ&ルーシィ 「あのよ/あのさ」
ルーシィ 「あ、ぐ、グレイから言いなよ!!」
グレイ 「いや、ルーシィから言えよ!!」
ルーシィ 「い、いいって……っ」
あ、あたしの馬鹿…。こんな茶番やってる場合じゃ無いのに! 早く言っちゃいなさいよ、あたしっ!
グレイ 「いや、俺は後でいいから、言えよ、早く!」
ルーシィ 「じ、じゃあ……あのさ……き、昨日はごめん! あたし、ついムキになっちゃって……グレイに酷いことした……。ごめんね、本当。……あのあと色々考えたんだけど、やっぱりあたしが悪かったかなって……」
グレイ 「俺も……その……悪かった。彼女のお前の質問にはテキトーに返して、なんでもないはずのジュビアの質問に変に悩んでたんだもんな……本当、お前には悪いことしたな……ごめん。」
ルーシィ 「グレイ……あ、あたしこそ、ごめんなさい! なんか……その……ジュビアと仲良く話してるグレイを見たら、嫌になって、あんなこと言っちゃって……でも、本当は、貰ってなんか欲しくなかったし、寧ろ、あたしのしか受け取らないでよって、思って……っ⁉︎ ご、ごめん! 今の忘れて!」
グレイ 「ルーシィ……本当、悪かったよ。だから、俺にバレンタインの、くれねぇか? 作ってくれたんだろ?」
ルーシィ 「ぅ……。作ったけど……その……自信ないから……」
グレイ 「早く」
ルーシィ 「……はい、これ……」
グレイ 「サンキュ。開けるぞ?」
ルーシィ 「ん……」
グレイ 「これ、ザッハトルテ……か?」
ルーシィ 「ゃ、やっぱり、様になってないよね!! また作るから、それはもう、処分しようよ!!」
グレイ 「バーカ。上手に出来過ぎてて驚いたんだよ。……うまいよ、本当。ありがとな。」