第2章 入学式前日
大地の話を聞いた葵は
「私も部活、やってみようかなぁ。」
と興味を持ち始めた。
「おっ、やる気になったな。やりたい部活をゆっくり決めればいいさ。」
大地は言いながら葵の頭を撫でた。
「ふふっ、お兄ちゃんに頭撫でられるの好き。なんかね、落ち着くんだ。」
葵は大地に頭を撫でられ気を良くして嬉しそうに話す。
「……葵がこうやって俺になついてくれるのはいつまでだろうな?」
大地は葵の顔を覗き、ニッコリ笑いながら言った。
「いつまでって、ずっとだよ?だってお兄ちゃん以上に素敵な男の子なんて居ないもん!」
葵はそう言うと大地の腕に抱きついた。
大地は腕に抱き付いてきた葵を振りほどき
「本当かぁ?高校生になったら先輩も居るしさ、俺より格好いい男が沢山居るぞ!」
葵の頭を軽く叩いた