第2章 入学式前日
頭を叩かれた葵は立ち上がり
「お兄ちゃんより格好いい男の子が居たとしても好きになる事ないから!だからお兄ちゃんも彼女作ったらダメだからね!」
と大地に言った。
そんな事を言われた大地は
「参ったなぁ……それは約束出来ないよ。」
苦笑いをする。
「えぇ!お兄ちゃん好きな人居るの!?」
葵は約束出来ないと言った大地の言葉が気になり聞いてみた。
「俺は好きな人は居ないけどさ、でも
葵?好きな人っていうのは自然とできるものだろ?だから、彼女作るなって言われたら恋すら出来ないじゃないか。」
大地は葵に言い聞かせるように話した。
それを聞いた葵は
「…………そっか、うーん…わかった。お兄ちゃんに彼女出来たら嫌だけど、万が一彼女出来たら私にもちゃんと教えてね?」
少しへこみ加減で話した。
「あぁ!わかったよ。もちろん葵
も彼氏出来たら俺にきちんと話す事!」
大地はニカッと笑った。
「あはは!私は彼氏なんて作りませんよ~だ!じゃあ制服シワになるからもう戻るね!」
葵もつられニッと笑いながら大地の部屋を出て行った。
大地は一人になり
(ああ言ってたけど 葵は何気に結構モテるからなぁ……悪い虫付かなきゃいいど…………てか俺も葵に依存してるじゃん!)
髪の毛をクシャクシャと触りながら苦笑いした。