第7章 本音
部屋に入った葵と大地はベッドの縁に寄りかかり話をする。
「……私さ、お兄ちゃんの事が好きじゃない?それって他人からしたら可笑しな事なのかな?」
葵は大地に聞いた。
「うーん。そうだな……別に好きなら好きで良いと思うよ。でもそれを他の人に言うのはあまり良くないんじゃないか?それを聞いて、もしかしたら兄妹でいわゆる関係を持ってるんじゃないかって思う人もいるだろうし」
「………今日さ、お兄ちゃんとデキテるの?って言われて……そんな事思われてるなんてショックだったんだ。」
「まぁ、そんな事言う奴の事なんて無視すれば、いいさ。俺らはそういう関係じゃないし。」
「……うん。……でも…」
「でも、何?………葵は俺にさ、恋人みたいにキスして欲しいとか思ってるの?」
「…………思ってても……兄妹じゃダメでしょ……」
「うん、それさえわかってれば問題ないよ。俺らはそういう関係になっちゃダメ。」
大地は自分にも言い聞かせるように
葵に言った。