第25章 大地への気持ち
しばらくすると隣の部屋から音がする。
(お兄ちゃん帰ってきたのかな……)
そんな事を考えていたら
「葵~開けていいか?」
部屋の外から大地の声が聞こえた。
「うん、いいよ。」
葵が返事をすると大地が入ってきた。
葵は起き上がり
「お兄ちゃんお帰りなさい、合宿お疲れ様。」
大地に声をかけた。
「ただいま。葵、国見くんとデートどうだった?」
葵に聞きながら大地はベッドを
椅子がわりにして座った。
葵も大地の側に寄り
「うん。とっても楽しかったよ!」
嬉しそうに話した。
「良かったな。国見くんとは付き合うのかい?」
葵はそれを聞いて少し黙り
「…………お兄ちゃん……私は国見くんと付き合う資格あるのかな。」
大地に相談しようとした。
「どうした?葵は国見くんの事
好きじゃないのか?」
大地はなぜ葵がそんな事を言うのか
見当も付かなかった。