第25章 大地への気持ち
葵は自宅に着くなり
自分の部屋へと籠った。
葵はベッドに寝転がりながら
今日の出来事を一つ一つ思い出していた。
(今日は国見くんと沢山喋れてよかった……
…私は部屋でキスされるの期待していたのかな……やっぱり私は国見くんの事が好きなんだ………国見くんに伝えたいな……)
国見に貰ったイヤホンジャックを眺めながら
そんな事を考えていると
ふとある言葉がよぎった。
(…私はお兄ちゃんから卒業出来ていない…)
葵は合宿中に花巻に言われた事を思い出していた。
(国見くんも好きだけど……お兄ちゃんも好き………だってずっとお兄ちゃんの事好きだったんだもん……卒業なんて出来ないよ……)
葵は大地の想いを断ちきる事が出来ずにいた。
(でも……このままじゃ国見くんが嫌な思いするだけだ。どうすればいいんだろう……)
葵は頭を抱え込むばかりだった。