第22章 優しい彼
「国見くんちょっと待っててね……」
葵はクローゼットを開けスカーフを取り出し
葵は首にスカーフを巻いて
「準備出来た!早く行こう!」
国見に嬉しそうに話した。
国見は
「じゃあ澤村さん、立たせくれない?」
葵に手を差し出す。
そんな甘える国見に
「フフっ、子供みたいだよっ。」
葵はそう言って手を握り引き寄せて立たせて上げた。
「お子ちゃまな澤村さんに言われたくなかったなぁ」
「も~私はお子ちゃまじゃ無いってば!」
「そうやってムキになる澤村さんの顔も可愛いよ。」
国見は葵の耳元で囁き頭を撫でた。
葵は国見にそんな事を囁かれ何も言えなくなってしまった。
「ほらっ、早く行くんでしょ?ちゃんと案内してね。」
「う、うん!行こう!」
二人は部屋を出て行った。
リビングに居た葵の母に
「お母さん、出掛けて来る!」
「お邪魔しました。」
二人は声をかける。
「行ってらっしゃい。あまり遅くならないようにね!国見くんまた遊びに来てね!」
母は言い、二人を見送った。