第17章 卒業しなきゃダメ?
葵は外に出ると花巻が居た。
「花巻さんお疲れ様です。」
葵は花巻に声を掛けた。
「葵ちゃん、どうしたの?今からどこか行くの?」
「いえ。寝れなかったので、外の風にあたろうかなって思って来ました。」
「一人で寂しいから、お兄ちゃん寂しいよ~って泣いてたんじゃないの?」
花巻はそう言ってニヤリとした。
「そんな事ないです!なんでみんなお兄ちゃんの事ばっかり言うかな。」
葵はみんなに大地の事を言われる為呆れていた。
「だって葵ちゃんはお兄さん大好きっ子でしょ?」
「そりゃお兄ちゃんの事は好きですが……
最近はそんなに甘えたりしてないもん。」
「へぇ。ちょっとは成長してるじゃん。」
「ところで花巻さんは何故外にいたんですか?」
「俺?彼女に電話~。」
「あっ、彼女さんいらっしゃったんですね。」
「まあな。毎日電話しろーってウルサイ奴なんだけど、やっぱ可愛いんだ。」
「フフッ。花巻さん幸せそうでなによりです。」
葵はニッコリ笑った。