第2章 兄の天敵
「おっ、奈々、今帰りか?」
「あ!お兄ちゃん!」
家に着き中へ入ろうとすると大好きな兄の声が聞こた
よしよしと私の頭をいつもの大きな手で撫でた
「それ、プリンじゃねぇか
買ってきてくれたのか?」
「うん!駅前の新しくできた所の
お兄ちゃん食べたがってたでしょう?」
「あぁ、ありがとな奈々」
いつものようにそんな下らない話しをしながら私達は食事を済ませ、二人でのんびりとくつろいでいた時だった
お兄ちゃんに電話がかかってきた
「トムさん?…うっす」
「奈々、わりぃ
ちょっと行ってくる、ちゃんと戸締まりしとくんだぞ」
電話を切ると私の頭を撫でながらそう言い、仕事に出ていってしまった