第4章 もう届かない
自分にとっての幸せは
駿とずっと一緒にいること
それは 誰にも譲れない
たとえ
咲輝 にでも
シンデレラ にでも
『選ぶのは あなたでしょう』
「答えなんて、最初っから決まっているよ」
「…?」
幼い彼は、その丸く可愛らしい目で
空を見つめる。
空は 駿にむかってにっこりと笑った。
そして、駿をぎゅっと抱きしめる
「っ!!?空ちゃんっ!?」
案の定 駿は空の行動に驚いていた
それでも構わず 空はぎゅっと抱きしめ続ける
「駿…私ね…駿が大好きだよ…」
「えっ!?」
顔は見えないが駿が頬を赤く染めているのはわかった
「ぼ、僕も大好きだよっ!!
空ちゃんのことっ!!!!!!」
空は、駿の肩から顔を離す。
駿は、どうしようもないほど
顔を真っ赤にして慌てていた。