第2章 シンデレラ
翌朝、空はいつものように
駿の家に制服姿でお邪魔し、共に朝食を食べていた。
まだ湯気が立ち込めている
お味噌汁の器をそっと手にもち、口の方へ運ぶ。
「あ~…やっぱ味噌汁うめぇ~わぁ~!」
隣では駿もお味噌汁を飲んで感想を述べていた。
「今日のお豆腐もグッドだね☆」
空はお味噌汁を飲んでから駿に言った。
「だな!」と駿は笑顔を見せる。
その時、駿の携帯が鳴った。
「おおっとっ、誰だよ…こんな朝っぱらにぃ」
駿はブツブツと嫌味を吐きながら
携帯を確認し、耳にそっとあてる。
「もしもし?」
駿は空に申し訳ないと思ったのか、
ガタッと音を立てて席を立つ。
そしてそのままリビングをそっと出でいった。
空は駿が帰ってくるまで、残っている
お味噌汁を一気に飲み干す。
やがて数分が経ち、駿が帰ってくる頃には
すっかりお味噌汁は冷めてしまっていた。