第2章 守らせてよ @ 及川徹×α
そんな様子の遙に気づいたのか、及川は顔を覗き込んだ。
「…遙ちゃん?大丈夫?顔真っ赤だし息荒いよ?」
『大丈夫…です…帰ります…』
息をするのがつらい。
体がどんどん熱くなる。
すると及川は遙の腕を引いて病院の外に出た。
『…及川…さん…?』
「家どこ?送ってく。」
そう言って及川はしゃがんで遙に背を向ける。
…おぶっていくつもりなのだろう。
遙にとっては恥ずかしいし、何より及川に絶対頼りたくなかった。
『1人で帰れます…大丈夫ですから…』
「いいから!」
及川は怒鳴って早く乗れと言わんばかりに目をやる。
自分がまた強情を張れば、この人はまた怒鳴ってくるのだろう。
そう考えた遙は、できるだけ体重をかけないように及川の背中におぶさった。