第2章 二時間目 〜バクバクの授業〜
そして、一時間目が終わった。
「はい、皆お疲れー。このプリント集めるから俺の所に持ってきてー」
そう言われたクラスの皆は一斉に翔くんの元へと歩きだした
「ちゃん」
プリントを出しに行こうとしたら突然、山本舞ちゃんという子に話しかけられた
「そのプリント出してきてあげるよ」
「え?い、いいよ」
「いいって、いいって!」
笑顔でそう言うと私の手元から強引にプリントをとった
「プリント出す位遠慮しないでよ。」
そう言って翔くんの元へと歩きだした
呆然と立ち尽くす私
…それにしても舞ちゃんって意外に力が強いのね
あんな可愛い顔をしてるのに……
チラッと舞ちゃんの方を見た。
舞ちゃんはプリントを渡し終えそのまま翔くんと話していた
舞ちゃんは櫻井ファンクラブの一員で翔くんに揺るぎない想いを寄せている
「あーあ…」
翔くんが笑顔で楽しそうに話している
その笑顔は私に向かって笑った笑顔とはまた違う
ジワジワと腹がたってくる
…ま、まさかこれが嫉妬ってやつですかい!?
途端に恥ずかしくなる私
「落ち着け、私」
そう言って深呼吸を何回もする、
だけど時々聞こえてくる翔くんと舞ちゃんの笑い声でより一層腹がたってくる
…今日の私はボロボロだな