第4章 ヤキモチ
バスケの特待生で入学した俺には関係ないけど。
他の新入生に紛れて、部活見学。
校舎のある敷地から離れた場所に、人集りを見つけた。
一際目を引く人数の多さに、その建物が何なのかさえ分かんない。
何があるのか気になって仕方ないけど、前に進めそうにないので敢え無く断念。
(スっげー気になんだけど…。)
結局、そこが何なのか分からず終いで俺は他の部活見学に行く事にした。
京都と言う土地柄なのか、人気を集めているのは日本古来からのモノらしい。
茶道とか剣道とか…。
(つまんねぇーの…。)
俺は寮に戻る事にした。
寮に戻ると、俺と同じく特待生で入学したレオ姉と会った。
「出掛けてたの?」
「う〜ん…部活見学してきた!」
「何やってんのよ。」
「だって、面白そうじゃん。」
ニカっと笑って見せるとレオ姉は溜め息を吐いて呆れ顔。
そもそも俺がレオ姉って呼ぶようになったのは、
ハンパねぇ女子力。
口調もおネェっぽいし。
綺麗な男や可愛い男は好きだけど、別に同性愛者ってワケじゃないらしい。
「空き時間は勉強しなさいよ。一応は超がつく進学校なんだから、
赤点とかシャレになんないわ。」
「あ…。」
俺はスッカリ忘れてた。
バスケで超有名な洛山高校は進学校としても超有名だってこと。