第6章 初めての生活
沙「え…? あ…」
(今、私、笑った…の?)
沙「あ…あははっははははっ!」
翠「やったぁぁ!!!沙織が笑ったあぁ!!」
刈「良かった。凄く、良かった。」
今日、私は3年ぶりに笑顔を見せた。
忘れてた、この笑うという感情。
沙「ははははっ!!」
翠「はははっあはははは!!!」
刈「ふふっははははっ」
嬉しい。
(君は今、幸せ?。)
夢の中の刈真が言う
(うん…私、今とっても幸せだよ!)
(こんな幸せ、絶対守るっ)
(そうか。その勇気、忘れないで。)
夢のなかの彼の声が止んでからも、
三人の大きく、愉快な笑い声は
ずっと、広い青空まで響き渡っていた。