第5章 友達
「僕が思うにね。
君らが彼女をいじめる権利はないと思うんだ。」
「っ!権利がどうだかしらねぇけど
俺らはあいつに分からせてるだけだっ!!
弱いのは誰か!強い奴に逆らったらこうなるって!」
弱い…強い…
そんな格差があるから
学校という世界からはいじめが消えないんだ。
そんなのおかしいじゃんか。
だんだん自分も感情が高ぶってくる。
「…。」
「っ!!」
刈真が大河の腕をはなす。
彼の腕をみると、
痛々しく掴まれた痕が残っていた。
「なにすんだよ転校生っ。
こんなことしていいと思ってんのか!?
お前にも分からせてやるしかないの――――
「こんなことしていいと思ってんのか。」
「!!」