第9章 文化祭
お店に入ると、やはり真っ暗だった。
待合室ではまだお客さんもいっぱいいる。
どうやら教室を二クラス使っているらしい。
私達三人は受付で券をもらい、
お化け屋敷の行列に加わった。
翠「う~。なんか緊張する!!!」
刈「高校のは少しクオリティが高そうですしね。」
翠「あ、わかるそれ。全然違うんだよね~」
(なんでそんなウキウキしているの…!!!)
私は今も脅かしが
くるんじゃないかと怯えているのに
二人は呑気に笑いながら話をしている。
(や、やっぱりこの人達は強いんだな…)
沙「こっ、怖いです…っ」
私なりに精一杯の声をだして助けを求める。
せめて三人一緒に入りたい。
もしかして一人一人じゃないよね…?
行列の先を見てみると、
お客さんがなんと一人ずつ入っていく。
翠「あ、一人ずつ入るんだね。」
(う、嘘だろ・・・!!!!)
私は体中の力が一気に抜けて倒れそうになる。
ひ、ひとりでなんてもし失神したら・・・!!
次々に嫌な想像が能面にフラッシュしてくる。
そうしているうちに、ついに
お化け屋敷のスタート地点まで来てしまった。