第13章 ★狂い出す歯車★
零蘭は涙を浮かべて目の前で喜ぶ彼等を見ていた
青峰は無表情だったが隣に虹村が寄り添い、一言言ってやると、喜ぶ輪の中に入っていった
それを見届けた零蘭も彼等の方へ走っていった
『おめでとう!皆!!』
黄瀬『やったっすよ零蘭っち!見てくれたっすか、俺の活躍!!』
紫原『黄瀬ちん近い』
黄瀬『いだだだ!頭掴まないでほしいっす!!』
『大丈夫、全部見てたよ!みんなの活躍!』
赤司『零蘭』
『征十郎...』
赤司は両手を軽く広げ、やさしい笑みを浮かべる
赤司『おいで..』
『っ....!!』
零蘭は赤司の胸に飛び込む
逞しい腕がしっかりと抱きとめてくれる
『本当にっ、おめでとう!』
赤司『あぁ、零蘭のおかげだ...これからも、俺達は勝ち続ける。お前のために...』
『っん...』
黄瀬『ああああ!!!赤司っちだけずるい!!俺だって零蘭っちとチューしたい!!』
緑間『煩いのだよ黄瀬』
紫原『じゃあ、ミドちんはいいの?』
緑間『なっ///』
青峰『零蘭!俺にもキスさせろよ!』
『はいはい、征十郎、離して?』
赤司は一瞬不服そうな顔をしたが仕方なく体を離した
零蘭は青峰の胸に寄り添い、広い背中に腕を回す
『おめでとう、大輝』
青峰『おう...』
青峰はそっと零蘭の顎を上に向け触れるだけの優しいキスを落とした
この時の彼等は、英雄とも言えた....
だが狂った歯車は直らない....
白銀監督が倒れたのは、それの前兆だったのか....