第10章 ★不幸中の幸い★【虹村修造】
〔白崎零蘭〕
何だか朝から体がだるだる
頭が痛くて体の節も痛い
熱かなぁ
でも学校は休みたくないし
怠い気持ちを抑えて私は何時ものように準備をして学校へ行った
道中敦が『体調悪い?』なんて聞いてきたから取り合えず誤魔化しといた
朝練を何とか突破したけど2限辺りから本格的に怠くなってきた
若干吐き気もある
やばいかも
そんな時、ふと額に手が当てられる
征十郎だ、、これは気づかれたかな
赤司『零蘭、熱がある。保健室へいこう』
そう言って立ち上がらされる
赤司『先生、白崎さんが体調を崩したので保健室に連れていきます』
先生『そうなのか!?確かに顔色が悪いな。よし、頼んだぞ赤司』
赤司『はい。さあ、おいで』
肩を抱かれ、支えられながら教室を出た
途中、立ってもいられなくなり征十郎に寄りかかってしまう
それを見た征十郎は私を横抱きにしてくれた
『ごめ、、ん、征十郎』
赤司『まったく、、朝練の時からおかしいと思っていたんだ。朝から体調が悪かっただろ?薬は飲んだのか?』
あ~(汗)
『飲んでない』
赤司『だと思ったよ。とにかく保健室で安静にして必要だったら早退するんだ』
『ん、、分かっ、た』
赤司『・・あまり俺を心配させないでくれ。零蘭に何かあったら気が気じゃない』
私を心配そうな目で見つめる征十郎に罪悪感がわく
『ごめんなさい』
赤司『分かればそれでいい。君がいつも笑っていてくれさえすれば俺は幸せなんだ』
彼の私を抱く力が僅かに強まった気がした
~保健室~
先生『あら、そうなの!?丁度ベッドが全部空いてるからそこの奥の方から使って』
征十郎は私を奥のベッドへゆっくりと下ろし、頭をそっと撫でてくれた
赤司『ちゃんと休むんだよ?』
『ん、、』
先生『さて、熱を測るわよ?赤司君はクラスに戻っていいわよ?』
赤司『そう、ですか』
『大丈夫よ。あと、これできたらでいいんだけど、、今の授業、ノートとっておいて欲しいな』
赤司『分かったよ。じゃあ先生、零蘭をお願いします』