第3章 秘密
「はぁっ…はぁっ…」
荒くなった息をまた整える。
「ん…」
夢と白河はしばし見つめ合う。
「この事は、俺たちだけの秘密…ね。」
白河の言葉にこくりと頷いた。
冷静を取り戻すと、今さら羞恥心を感じた。
(私…白河先輩の前で…)
思い出すと居たたまれなくなる。
「…白河先輩…あの…すみませんでした…」
興奮してたとは言え、自分の行動は自分でもどうかと思う。
「いや…お互い様かもね…。お互いタイミング悪かったね。」
あの日、ここで見た時の情景が浮かんだ。
あの場に居合わせてしまったタイミングの悪さ。
そして今日。
白河との秘密の関係が始まった。