第8章 風邪【佐久早 聖臣】
*聖臣side*
ガチャ…と扉を開けると
あの時の居酒屋の男。
俺は反射的に眉間に皺を寄せる。
「あ、あれ?…
っ、〇〇さんの
か、彼氏さんですか?」
出てきたのが男で驚いたのか
慌てた様子。
「そうだけど?」
俺が冷たくそう言うと
(やっべ!
この人って、佐久早選手じゃん!
〇〇さんの彼氏
レベチじゃん!)
「し、失礼しました!
〇〇さんに、
お大事にってお伝えください!」
そそくさと
帰って行った。
「誰が伝えるか。ばーか。」
パタン
扉を閉めると
パジャマの上だけ着た(着替え中の)
〇〇が心配そうにこちらを見つめる
『誰だったの?』
俺はそんな、えろ可愛い
彼女を抱きしめながら
「新聞の勧誘〜」
と言ってギュッと抱きしめる。
『んっ、
聖臣さん…?』
「なに?」
『なんか当たってます。』
「〇〇がそんな
格好してるのがいけない。」
『い、今まで
全然なかったくせに…//』
そんなことを
言いながら満更でも無い様子。
「はぁ…この3年余り…
どうやって我慢してたか、忘れた。」
ちゅ…
さっきし損ねたキスをして。
また布団に潜る。
これからは我慢はナシだ。
*終わり*