第11章 カミュ×妻子
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「○○…ありがとう。」
月明かりに照らされて
少し明るくなっている
病室のベッドで二人並んで
窓を見つめる。
握っている手を
更に強く握り
『ううん…いいの。』
と答える○○。
二人で今日のことを一杯話した。
愛島から
LIVEでのコメントを
お願いされていたこと。
ファンのこと。
昔のこと。
シヲンのこと。
『ふふっ、
シヲン、
アナタより
大物になるかもね。』
「ムッ…それは、どうか分からんぞ。
だが、
シヲンはお前ににて
本当に可愛い。」
『あら、
ありがとう、//』
俺たちは手を繋いだまま
一晩中月を眺めていた。
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次の日の新聞やニュースは
俺達のことで
一杯だった。
必然的に○○の顔も
晒された訳だが
そのせいで、
事務所に○○のスカウト電話が
殺到しているらしい。
シヲンも子役のスカウトで
かなり引っ張りだこ。
ファンレターでも、
俺のより、
妻や子宛ての手紙が多くなった。
こんなに
受け入れられるなんてな…
俺はいつも通り仕事に励んでいる。
○○…シヲン…いつまでも愛している。
END