第27章 日向×スク水
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放課後
『なんで、あんなこと言ったの!?』
私は彼を問い詰めた。
だけど、
「君が早くあいつと別れないからだろ?
それとも、
俺に、歯向かうのか?」
と、怖い顔と声を出されると
体が怯えて震えてしまう。
最悪だ。
田中くんは
また、逆らうなら
先生のことをバラすと
脅してきた。
このままじゃ
先生の耳にも入っちゃう…
先生に誤解だって伝えなきゃ。
私は田中くんの腕を振り払い
先生の家に走った。
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先生の家にいくと、
ちょうど先生が帰ってきたところだった。
先生は久々に見た私に
少し驚いていたけど
すぐに
眉間に皺をよせた。
「何しに来た?
……………あぁ、荷物か?」
先生の拒絶が痛くて
うまく言葉が出てこない
目もあわせられない
立ち尽くす私に
家にある私の荷物を持ってきて
どさっと渡し、
じゃあな
と帰っていく先生に
『待って!』
ようやく
声を掛けれた。
『何の連絡もなしに、
居なくなったことは謝る。
だから、』
「謝る?
病気で携帯もってなかったなら
仕方ないんじゃないか?
謝る必要はない」
口ではこう言っているけど
仕方ないと思っているようではなかった。
やっぱり、田中くんのこと…
『ごめんなさい、
田中くんのことも誤解で…』
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林檎side
クラスの子達から
話を聞いて
龍也が心配で
彼の家を訪れると
案の定○○ちゃんを追い詰めていた。
ほんと、バカね。
○○ちゃんが、そんな子なわけないじゃない。
あんた、
そんなことも分かんないで付き合ってるの?
あたしはそんなことを考えながら
二人の様子を伺っていた。