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落ちた一雫

第5章  すれ違い








南海生物・・・アバレウツボの1匹が頭を下げ、その上にレイを乗せたのだ。




シン「・・・!」





これにはシンドバッドも驚いた。






そのままアバレウツボはレイを乗せたヤツを先頭にジャーファルの近くまで来て、頭を下げてレイをジャーファルに託した。






レイはじっとアバレウツボと目を合わせると、





レイ「・・・私も貴方も、バカだね。」




と言ってほほ笑んだ。その言葉に返事をするようにグルル・・・と喉を鳴らすような音を出したアバレウツボ。
そのままくるりと背を向けて、3匹は海へと戻っていった。













シン「レイ!大丈夫か!?ケガしてないか!?」

そう言いながらジャーファルとレイの元に走って来たシンドバッド。

レイ「・・・へーきだよ。」

そう言ってジャーファルの腕の中から出たレイ。



シャル「それにしても・・・謝肉祭出来ねぇな、これじゃ。海に戻っちまったし。」
ヤム「そうねぇ。今まで海に戻って行った事がなかったから、変な感じだわ。」
ピス「あーあ・・・お酒ー・・。」





残念がる八人将をよそに、レイはシンドバッドにこう言った。




レイ「出来るよ、謝肉祭。」

シン「・・・レイ、謝肉祭って言うのは南海生物を倒してお肉が手に入ったらするんだぞ。でも、今回は海に戻って行ってしまった。・・だから、」
レイ「あの子は食べれないけど、あの子が来る。」
シン「・・・あの子?」














八人将達が不思議に思ったとき、近くの水面から再び1つの水柱。
現れたのは、アバレヤリイカを口に加えたアバレウツボだ。



レイ「コレ、食べれるんだって。」


アバレヤリイカを砂浜にドサッと投げるアバレウツボ。レイの方をじっと見てから海へと戻って行った。






八人将は唖然とするしかなかった。




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