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古きパートナー

第16章 明かりが欲しい


『え?同級生じゃ、なかったっけ?』

真「仲間だ」

『え、っと...』

柳「恐らく、「同級生」と「仲間」の違いがわからないのだろう」

柳生「同級生は知り合いみたいな物です。仲間は互いを助け合っていく大切な人の事を指しますね」

丸「てか、氷月は俺達と同級生としか思っていなかったのか?」

『部活の人』

ジャ「それもそれでストレートな表現だな」

切「じゃあじゃあ俺は?」

『優真の友達であり、皆の後輩』

切「...ッス」

上風「俺は?」

『馬鹿な弟』

上風「あ...」

仁「俺はどうなんじゃ?」

『...光。僕を照らしてくれる、優しい明るい光』

俺に向けられた微笑みにドキリと胸が高まって行く

ピキピキと音が聞こえれば真っ黒な空間に白い亀裂が入って行く

レ「氷月」

『レイン...』

レ「良いお友達を作りましたね」

『はい』

レ「大切にしてね。私は図書館にいるから、何時でも来てね」

『しかし...』

レ「迷惑とか考えたでしょ?私が誘っているんだから素直に乗って」

『わ、わかりました』

レ「ウフフ、それじゃ、良い夢を」

パリィンと大きく綺麗な音を立てて周りの空間が割れると

俺達は光に包まれた






仁「氷月...」

目が覚めると辺りはまだ暗く、皆も静かに寝ておった

襖を少し開けると都美子さんが寝ておった

今、氷月は1人なんか

俺は私服に着替えて部屋を出た






2階医務室の扉を静かに開けて中に入る

?「誰ですか?」

聞きたかった声が耳を掠め、俺の胸にジワリと広がって行く

ベットを区切っておるカーテンを少しだけ開けて中に入る

『仁王君』

仁「おう」

ベットの上で大人しく横になっておる氷月は

無表情なのに何処か温かく感じた

『どうかしたのですか?まだ夜中ですよ』

仁「そうじゃのう、お前さんが寂しがっていると思ってな」

『!』

仁「口で言わなきゃわからんナリ。自分の気持ちを自分なりに表現して口に出してくれなきゃ、他の人に届かんぜよ」

『...弱音を言いたくなかった。此処で弱音を吐いてしまったら都美子さんや誠さん、優真に皆に迷惑が掛かると思ったから』

仁「それで溜めこんで闇に落ちるのはいかんじゃろ?」
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