第2章 🍊レンジ物語🍊其の2
幸せオーラを無意識に放ちながら二人が教室にはいる頃
二年の教室には、一部の生徒から
どんよりとした彼らとは真逆のオーラを流してる
生徒がいた。
彼女ー優衣は一言もしゃべらず
頭を机に預けるように伏していた。
[優衣さん…?どした?]
同級生のヨザックが
心配そうに近づくのをよそに
[だいじょーぶ…]
かの泣くような声で
ゆっくりと伏せていた顔をあげた。
その顔は衰弱しきっており、
顔をみたヨザックはひきつった顔をして
[えぇ…💧全然ダイジョーブにはみえねぇけどなぁ]
困惑ぎみに呟く。
そんな彼に
[昨日、歓迎会ひらいたら大騒ぎになって…]
ほら、ばばあも弘樹のファンでしょ?
もー片すの大変だった。
もーつかれた
そういって優衣は再び
頭を机につっぷしてしまう
[あー…、]
なんとなく、昨日みたライブを思いだし
あの調子を三人にやられたら…
と考え
思わず同情してしまったヨザックは
伏す優衣に近づき、
[おつかれさんでしたね]
なーんて言うと
優衣の頭を労るようになでた。
暫く、二人とも無言だったが
だんだん優衣の体がぶるぶる震えて行き…
[だぁ…も!いつまでもせんでいいわ!]
恥ずかしいわ!頭に乗せていた手を叩かれた。
その際、少しすっきりした顔をしていたので
ほっとあんどの息をはく。
[おーおー怖い。お元気になられたようで、
じゃ、グリエちゃん、お席にもどりまーす❤]
こほんと咳を吐き
内股、腰を捻り、ぶりっ子くちょうで
席を離れた。
さっきよりは調子よさそうだから、
もう安心?かな?
ガラっ
[優衣!?朝何で一緒にいかんだんや!]
しかも体調不良って、おしえろや!
あわてて来たのか、
服のボタンはぐっちゃぐちゃにはめられた
隣のクラスの男子。信紀が凄い音をたて
ドアをあけ、まっすぐ彼女の元へ
[あれ?伸?]
いわんだけ?
きょとんとした顔をし、
あれ?と首をかしげる優衣に
はあとため息をはく信紀。
彼も大変だねぇ。
ほら、俺よりもあの子の事大切に思ってる
騎士様がやってきた。
当て馬になりたくないから
俺は隣の席の幼なじみと話してくるか。
ぎゃあぎゃあ、いつもの痴話喧嘩を後ろに
聞きながらグリエ、ヨザックはその場を後にした。
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