• テキストサイズ

続・厄介な天帝さん

第8章 8話


一通りの事を高尾くんに話すと軽く笑いを堪え頭をぽんぽんとされた。

「それ、山吹ちゃんが悪いわー。そんで、赤司も思った以上に人間だし拗ねてんのかー。」

真剣に考えていたことに笑われてしまい少しいらいらして私は高尾くんからそっぽを向いた。

「でもまぁ、一つ言わせてもらえば赤司も山吹ちゃんの事結構好きだから気にしてしまってるんだと思うけど、あいつも素直じゃないのなー。」

「でも朝……へっくし。…」

「あーあ、あんなとこに長時間いるから風邪引いちゃんたんだー。今日は帰って大人しく寝よーなー。」

そういうと高尾くんは着ていたジャージをベタベタの私の肩に掛けた。

「さぁ、帰ろっか。」

そう言って私の手を取り立ち上がった。

「まだ、ミーティング中じゃないの?」

それにまだ試合も観戦中の筈だ。

「後でビデオ見るからいーよ。それに今の山吹ちゃんなら帰ったとしても誰も止めやしないと思うわけ。」

高尾くんはそう言うと少し私の肩からずり下がったジャージを直し前のボタンを留めた。

「赤司にはちゃんと謝りに行こうな。俺も着いてってあげるからさー。」

普段はおちゃらけて見える高尾くんはこういう時凄くその接し方が上手くて私の心の支えとなってくれる。本当に頼もしい。彼のそんなとこに甘え過ぎているなといつも思った。

だから、といって明日の試合もあるので少し小言を言われたが高尾くんを置いて一人で帰った。

家に着くと風邪を引いたみたいで熱はないものの喉ががらがらだった。

だから、今日のラッキーアイテムがのど飴だったのか。と一人頷く。

そして、数分後に携帯に連絡が入った。

緑間くんからのメールで明日の試合相手のことだった。相手は海常らしい、そして決勝は洛山と誠凛になるようだ。
そうなると明日の3決も熱戦が繰り広げられそうだがどうもメールを見ている限りでは秀徳に有利なようだ。

黄瀬くんの怪我が悪化して、明日の試合は欠場だそうな。
インターハイから痛めていた足を完治しなかったのだろう。何とも言えない結果に残念に思った。

私は頭痛がし始めたのでさっさとお風呂に入りベッドに入り眠りに着いた。
/ 100ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp