第2章 ♪楽しい日常生活♪
百合と憲吾、和真はそれぞれの家に帰った。
「お兄ちゃん、今日の夕飯何にするの?」
「まぁ家にあるもので作ろかなって思ってるけど......
何か食べたいものとかあんのか?」
「ないよ!......ぁ、そうそうお兄ちゃん......。」
「どうした?」
「......お兄ちゃんには関係ないことかもしれないけどさ、
はい...これ......。」
百合は鞄のクリアファイルから
あるプリントを取り出し憲吾に渡した。
「......?授業参観?」
「うん......来ないと思うけど、一応......。」
「来週の土曜か......」
憲吾はしばらく考え......
「俺は大丈夫だし、来週の授業参観行くよ。」
「えっ!?」
百合は目を大きく見開き、驚きながら
意外そうに憲吾を見る。
「何そんな意外そうに見んだ?」
「だって......部活とかさ...忙しいだろうし......。」
「......そんなことで心配してたのか?」
「......。」
百合は少し俯く。
ぽんっ
「っ......!?」
憲吾が百合の頭に手を置く。
「俺はお前の親代わりでもあるんだ、
これくらいなんて事ねぇよ。余計な心配はすんな。」
「お兄ちゃん......。」
百合は再び顔をあげる。
「丁度来週の土曜は部活がねぇから行けるしな。」
「本当に大丈夫なの?」
「だからいらねぇ心配すんな。」
「うん......ありがとう、お兄ちゃん!」
「......(微笑)」
「あと......学級PTAもあるみたいなんだけどさ...
それは、どうする......?」
「......それも、大丈夫....だ。」
憲吾は少しの間を取りながら言う。
「まぁ...ほとんどお母さんだもんね、
来るの......(苦笑)」
(お父さんも稀にいたりするけど......。)
こうして憲吾は百合の保護者代わりとして
百合の授業参観に行くことになった。