第2章 年下の元カレ
両足を広げた木兎の上に向かい合うように抱っこされる。
「ほら、そのまま身体落として」
「……んっ」
このままお尻を落とせば、木兎の太いアレが……
「……木兎」
ふと気づく。
どうして木兎、保健室にいたんだろう。
テーピング程度なら体育館でできるのに。
「……な、んで、ここにいたの……?」
「は? ああ、だって体育館、ベッドないじゃん」
「……ぇ」
「今日絶対セックスしたかったし」
「……それ」
クロも知ってる……?
「あ、あいつも知ってるぜ。てか、俺がここに来るよう言えってあいつに言ったんだし」
なにそれ……。
一気に頭が冷える。
自信たっぷりの木兎の顔が、「だからなに」ってこっちを見てる。
「……やっぱり、いや……もう、触らないで」
木兎の上から降りようと足をずらすと、足首を掴まれた。
「っと、なに勝手にやめてんの」
「離して。やっぱりこういうの、いや」
「急になに」
両腕がとられ、シーツへ縫い留めるように押し倒される。
「脚、開けよ」
「やっ……」
「今更なに言ってんの」
膝で両脚を開かれると、じっと熱い目線に見下される。
「おまえのココ、なんかもうヒクついててらてらしてる」
「や、……みな、いで……」
自分でもわかる。
ちょっと弄られただけで、蜜が溢れてること。
木兎の舌や指で遊ばれたいこと。
気持ちは冷めてるのに……身体は、どんどん熱くなる。
「舐めてほしい?」
「……」
「正直に、言えよ。舐めて欲しいだろ?」
「……な、め」
「やーだね。クロに毎回舐めてもらってんだろ。なら悔しいから舐めてやらない。本当は俺の舌テク披露したいところだけど、これで気持ちよすぎたらまた付き合ってって言われちゃうかもしれないし」
最初に付き合おうって言ったのは木兎。
私じゃない。
毎日電話とメールで、言われ続けて、根負けした。
木兎はいつも全力。
その全力ぶりが、苦しくて、ついていけなかった。
「なあ、俺が、欲しい?」
頬と頬がこすりつく。
耳元でかすれた声が問う。
「欲しいだろ……コレ」