第4章 第二章 一部
内容は、また全て同じ。
『なんで、どうして』
の繰り返しだ。
“なんで”と訊きたいのはこちらの方。異常な程メールを送ってくる理由を聞きたくて仕方がない。
『うぜえから、メールしてくんな』
意を決して、相手にメールを返した。どんな返しが来ようと、メールを送るのはこれが最初で最後。俺は気味の悪い奴と絡む気など毛頭ない。
『いやだ、愛してる。側にいたい側にいたい側に遺体──』
送ってから数分も経たずに返信が来た。
最後の文字は単なる誤字か。それは定かではないが、気味の悪さは相変わらずだ。
“ストーカーされてるの?”
お袋が言っていた事は、あながち間違いじゃないかもしれない。
そんなはずないと思っていたが、ここまでくると疑わない方が異常。
ミニメから始まり、大量の手紙。そして、異常な数のEメール。次は、電話が掛かってくるんじゃないかと俺はヒヤヒヤしている。
そんな時に限って、誰かから電話がかかってくる。
しかし、掛けてきた相手は知っている人間。俺の兄貴だ。