• テキストサイズ

外科医の人生謳歌

第5章 新学期、そして転入生


新学期が始まった
クラスは2-B
ちなみにちゃっかりと精市もいた

去年、精市とはほとんど近い席ばかりだった
いつの間にか呼び方も名前呼びだった
私ももちろん幸村屋と呼んでいたのに、強制的に名前呼びにさせられた
それから、随分と仲良くなってしまい、ほとんど二人でいたのを覚えている

話は戻るが、クラスが同じだったと知った精市の喜びようが凄まじかった
何故そんなに喜ぶのか、疑問に思い聞いたところ、
「だって、俺希のこと大好きだもん!!」
と、なんとも形容し難い返答を頂いた
というか、男がもんとかいうな
まぁ、嬉しくないといえば嘘になるが

『そういえば、2-Aに転入生が来るらしいな』
中学で転入とは、家の都合だろうか
ま、うちのクラスではないから、関わることはないだろうけど
「ん?…あぁ、仁王と丸井のところだね。珍しいね、希が興味を持つなんて。明日は槍が降るかな(笑)」

…コイツ(怒)

『バラすぞテメェ…
別に私が何に興味を持とうが私の自由だ。
…ただ単に面倒なことにならなきゃいいと思っただけだ』
もし男なら別に構わねぇ
でも、もしも女なら、ミーハーの可能性もある
つまり、精市に被害が来る
他のテニス部?
知るか、あいつらのことはどうでもいい
腑抜けになろうが、知ったこっちゃねぇ
ただ、精市の身が守られれば、それでいい
こうやってみると、私も随分と甘ちゃんになったものだ
誰かの心配をするなど

そんな思考がお見とうしなのか、
「俺のことは心配いらないよ。だから、そんなに眉間にシワを寄せてたら希の綺麗な顔が台無しだよ?」


…コイツは…恥ずかしい台詞をよくも堂々と…
まぁ、でも

嬉しいって思う自分はコイツのことが好きなんだって
そう、思えるんだ

コイツにはぜってー言わねぇけど
/ 14ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp