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レッテル 2

第21章 感情


彼女は今、運動会での出来事が学校中に知れ渡ったため、学校一の嫌われものだ。
いつも一人ぼっち。
その為か、桜を恨み続けていた。

「しゃべるな源川ぁ。」

「嫉妬うざっ。」

どこからか聞こえてきた声。
源川がキュッと唇を噛んだ。

「死んじゃえばいいのに…あんな女。」

憎しみが彼女からあふれでている。

「嫉妬もいい加減にしろ!!」

「自業自得じゃん!!」

麻央達が源川を睨み付けた。

「すぐに男に股開いて――」


ガシッ―――


「テメェ…調子に乗るのもいい加減にしろ。」

物凄い形相の松崎が、源川の胸ぐらを激しく掴んだ。
力の入った目が、ジッと動かずに源川を捕えている。

「…松…崎……。」

源川は動揺していた。
なぜなら、いまだに彼に恋心を抱いているから。
だけど、彼は彼女を見ようとしない。

「…くらすゾ?」

彼の意中にあるのは、憎たらしく笑う女。
彼女を見ることは絶対にない。
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