第3章 相葉雅紀の場合。
「え、あ、ちょっとちゃん、ごめん!ごめんってば!泣かないで!」
相葉くんが自分のTシャツの裾で私の頬に伝う雫を慌てたように拭き取る。
「ご、ごめんなさぁいっ・・・なんか、出てくるー」
「あ、うんうんっ、で、出てくるね、うん、もう出していいよ!全部出して!」
「あ、あいばくんっ、怒って、る?」
「怒ってないよ!なんで怒るの!」
「だって、私のこと嫌いにっ」
「嫌いなわけないじゃん!好きだよ!大好きだからっだから辛いんじゃん!」
「・・・・・・・・・、」
「・・・・・・・・・」
相葉くんの発言した衝撃で溢れ出る涙が一瞬止まる。そして私達の視線も重なり合ったまま離れなかった。
あ、いばくん・・・いま、なんて