第10章 歪んだ世界/仁王雅治【ヤンデレ】3/25更新
「これ、あげる」
ベッドに寝ころび、雑誌をペラペラと眺めていたら、彼女のが何かを放ってきた
「ん?眼鏡……?」
「もう、使わないから。プレゼントだよ」
曇りレンズに付着している赤い色
鼻につく、錆びた鉄の匂い
「また、殺ってきたんか?」
「ふふ……」
満足気に笑い、ベッドに腰をおろす
「だって、うるさいんだもん。『仁王くんは、何処にいるんですか?』って。アナタのことを考えていいのは、私だけなのに…」
恍惚した笑顔で、俺の頬にふれる冷たい手。
そう、それでいいんじゃよ
の頭の中は、俺で満たされてればいい。
「は、嫉妬深いのぅ」
嬉しさのあまり、つい顔がニヤケてしまうな
「んふ……そんな、私のコト愛してるクセに」
愛しとるよ
お前の中、全てを俺で満たしたいくらいに
「ご褒美、頂戴よ……」
甘い声で、俺を誘う
「が、死にそうなくらい……あげるとするか……」
の首筋に顔を埋め、舌を這わせていくと
「嬉しい……!私の血も身体も心もアナタのモノよ。ふふ……あはは……」
狂ったように笑いだす