第4章 戦国絵巻/跡部景吾 3/18更新
抱きついてきたを、強く抱きしめ
くちびるを重ね合わせていく景吾
そのまま頭を支えながら、横たえる
もしかしたら、今宵が今生の別れになるかもしれないと思う2人だからこそ
心が深く、身体を深く求め合うのかもしれない
手を握り合い、見つめ合う2人
静かに、時に深く腰を動かしていく景吾
「んっ……はぁ……」
景吾に愛される喜びに、身体を震わせ
「景吾様……愛してます」
の、頬に一筋の涙……
本当は、戦場(いくさば)などに行ってほしくはない
いつまでも、私の側にいてほしい
泣いて縋れるものならば、いくらでもしたい
でも、それは出来ないのである
流れ落ちた涙を、舌で舐めとる景吾も、彼女の涙の理由を知っている
泣いて縋ってこようとも、俺は行くしかない
だが、安心しろ
俺は、生きてまたお前を抱く
「ハァ…俺も……愛しているぜ……」
繋がれた2人の愛を月の光りが、照らしていく
Fin