第35章 イチャイチャ禁止/仁王雅治
控えめにノックをすると
「……だれ?」
「さあ? 私は誰でしょう?」
「マサくん!!」
顔も確認せずに勢いよくドアを開けるんじゃが……
「ちと警戒心が無さすぎじゃよ」
軽く頭を小突くと
「だってすぐにマサくんって分かったんだもん」
首を傾げて照れ笑いするとは
……可愛いすぎるじゃろうて
まーくん、余裕なくなるぞ
「やぎゅーの声真似したんだが?」
「私にはわかるんだもん」
ぎゅうっと抱きついてくるを抱きしめ返しながら部屋に侵入じゃ
「あんまり可愛いことを言われたら食べたくなっちまうぜよ」
耳たぶを甘がみしながら囁やくと
くすくすと笑いながら「美味しいと良いんだけど……」なんて
可愛い事を言うとはな
まーくん、メロメロじゃよ
お味見と称しての口びるを貪るように味わっていく
重ね合わせた唇の端から唾液が漏れていく
それを舌で舐めとってやる
なんかずいぶんとエロい行為じゃな
もっとも今からもっと
エロいコトをするんじゃがな
今日は、朝からにふれておらんかったし
ほとんど口もきいとらかったからな
欲求不満じゃ