第35章 イチャイチャ禁止/仁王雅治
恒例の二泊三日の夏合宿
じりじりと照りつけてくる太陽だけでも
オレをイライラさせとるのに……
「ー!! ハチミツレモンくれっ」
「はい、丸井くん」
ブンちゃん、丸ごとレモンを食っておけ!
「せんぱーいっ! 虫に刺されたっス!」
「虫さされの薬塗ろうね」
赤也、自分の唾でもつけておけ!
「、すまないがデータをまとめるのを手伝ってもらいたいのだが?」
「パソコン入力しておきますね」
データぐらい自分で管理しんしゃい!!
どうせろくでもない情報じゃろ
「すまぬがタオルを取ってくれないか?」
「真田くん、汗が凄いね」
汗臭い身体でに近づくんじゃなか!
「、熱中症になったみたいだ。
膝まくらしてくれるよね?」
「幸村くん、大丈夫? アイスノン持ってくるから横になってて」
熱中症なんぞになるわけないじゃろ
ストレートにを口説きおって!
「仁王くん……」
「なんじゃ? やぎゅー」
「だいぶ、お怒りのようですね」
「……怒っとらん」
「私に嘘は通用しませんよ……なにより」
「ん?」
「尻尾がパタパタと動いてます」
動いとる?
「仁王くんは、怒ったりすると縛っている髪の毛がネコの尻尾のようにパタパタと動きますからね」
流石、親友。
ようわかっとるの