第29章 秘めゴト/真田弦一郎 4/19更新
練習も終わり、いつものように
と2人で家路へと向かう
慎ましいは、三歩下がって
歩いてくる
そんな彼女は、オレの理想の女性を絵にしたようだ
素晴らしい
を婚約者に出来たオレは
世界一幸せ者だな
これもひとえに
「日頃の行いが良いからだな」
「えっ? 何か言いましたか?」
「いや……何も」
「? くすっ。私に隠し事ですか?」
振り返ると口もとを手で隠し、笑っているの顔
控えめに笑うその表情に
心臓が波打つぞ
しかし、それを悟られてはいけない
帽子を目深く被り直していると
「今日も無事に帰宅出来ましたね」
「そうだな」
まだ、正式に婚約をしたわけではないが
は、花嫁修行と称してオレの家に
住み始めている
もちろんの事ながら
部屋も一緒だ