第19章 嫉妬には嫉妬でお返し/丸井ブン太 4/3更新
無言のまま、俺んちまで連れてきちまった
どーっすかな
は、機嫌が悪いんだか分かんねーけど、俺の顔を見ようともしないし
俺も俺で、半分イラついてるし
なんで、カップケーキ貰ったくらいでキレてんのか分かんねーし
でも、ちゃんと話をしたいと思ってるんだけどよ
言葉が見つかんねえ
「……った?」
「うん?今、なんか言ったか?」
小さな声でつぶやくから聞き取れなかった
正座をしているは、膝の上で握り拳を作ってるんだけど、微かに震えてる?
「私のこと……うっ…」
「んげぇ!?」
な、泣いてる?
泣いてんのかよい!!
なんでだよ?
さっきまで怒ってたじゃんかよ
んで、急に泣くんだ?
どうする?
どうすればいいんだ、俺?
「うっ……うっ、んぐ……」
漏れ出す嗚咽を必死になって止めようとしている
握りしめる拳には、涙が落ち始めてるじゃんかよ
落ち着け、とりあえず落ち着けよ
ポケットから、ガムを取り出し口の中に放り込んで噛み締める
口の中で広がるグリーンアップル味……
よし!
落ち着いてきたぜ