第17章 ロリコン真田/真田弦一郎 4/1更新
「精市!!今日も泊まりに行ってもいいか?」
頬を若干染め、多分お泊まりグッズが中に入っているであろうバッグを胸に抱える
皇帝と呼ばれる男、真田弦一郎
彼は、いま恋をしているのである
絶賛恋愛モード中
恋のお相手に逢うためなら、どんな茨の道でさえ、迷わず突き進む
「今日も来る気なのかい?」
完璧に嫌がっている声、表現、態度
誰が見ても幸村が、拒否をしているのは
明らかである
「行きたいのだが……」
乙女の如く、身体をくねらせお願いの意志表示をする真田
『凄い、気持ち悪いんだけど
今、この場で弦一郎を撲殺しても誰ひとり
オレを責めないよね?』
「と、お前は思っている」
「やだなあ、蓮二ったら。オレがそんなコト思うわけないじゃないか。ただ、此処にデスノートがあったら迷わず、弦一郎の名前を書くだけだよ」
にっこりと笑う幸村。しかしその瞳は、笑ってはいない
賢い読者の方なら、お分かりであろう
真田弦一郎の恋のお相手は
幸村が、目に入れても痛くないほど溺愛している妹である
真田弦一郎、死亡フラグが立っているのも気付かない程夢中なのだ