第15章 素敵な夜/仁王雅治 3/30更新
私、には、お気に入りの美容室がある
気に入っている理由は、単純明快
要はその美容室のスタッフに恋心を抱いているから
彼に逢いたくて、頻繁に通ってしまう
私って一途だわ
「いらっしゃいませ」
美容室のドアを開けると受付のスタッフの女の子が笑顔で出迎えくれた
「予約したです」
「はい、お待ちしていましたさま。本日は、セットでよろしいでしょうか?」
「はい」
笑顔で応え、店内を見回すとスタッフルームから、お目当ての彼が私の方に歩いてくる
もう、胸がドキドキしちゃう
「時間ぴったりじゃな」
営業用スマイルで私を迎えてくれたのは銀髪の青年
名前は、仁王雅治さん
「こんばんは」
いつ見ても、格好良いなあ
「仁王さん、お願いします」
受付の女の子は、仁王さんに一礼をすると私から、手荷物を預かってくれる
「こちらへ……」
シャンプー台へと誘導をする仁王さん
その後ろも格好良い
にやけてしまう顔を隠そうとしながら、俯き歩きだす私