第13章 記念日
司もソファに黙って座ってる。
何を話せばいいんだろ。
さっきまでが賑やかすぎて…。
そうしたら司が時計を見て「時間だ」って言った。
ちょうど夜の12時。
んで「陽南、こっち」
って言って私の手を取ってバルコニーに連れて行かれる。
陽「司?何?」
司「まあ、見ててみな。」
って?
そうしたらドーーーンて大きな音がして。
夜空に花火が上がった。
とても大きな花火。
もしかしてこれも司が私のために?
司「陽南、お誕生日おめでとう。」
陽「ありがとう!司!」
次から次へといろんな花火が打ち上げられる。
とても綺麗。
ハートの形やマッキーの形などもある。
自然と寄り添い、司の手が私の肩を抱き寄せる。
最後の一発はとても大きくてきれいな花火だった。
陽「凄くきれいな花火だったね。」
司「ああ。」
司に笑顔を向けると優しい目を返してくれた。
陽「司、今日は本当にありがとう。」
少しの沈黙の後、
司「陽南…好きだよ」
顎をとられ司にキスをされる。
とても優しいキス。
唇を離した司が耳元で囁く。
司「陽南が欲しい。だめか?」
ついに、とドキッとした。
でも覚悟はしてたから…。
陽「ううん、司のこと大好きだし。
いいよ。
今日は二人の大切な記念日にしたいから。」
うつむきながら答えた。
司「陽南、ありがとう。」
そう言って抱きしめられる。
それから司に横抱きにふわっと持ち上げられる。
陽「うわっ、司?私、お、重くない?」
照れてしまう。
司「へーき。」