第7章 ひなた
道「だから陽南にはとても感謝してるし、これからもお前を心から大事にしたい。
姉貴とも仲良くしてもらえると嬉しい。」
司の言葉をきいてたら涙が溢れてきた。
こんなに私のことを大切に真剣に考えてくれてたなんて。
この人にはかなわないなと思った。
司への愛しさが増した。
陽「司、目ぇ瞑って。」
涙をぬぐいながら言ってみた。
道「え?何だよいきなり。キスか?」
陽「ビンタかもよ。」
道「お前はそんなやつじゃねえだろ。
ほらっ。んんん〜。」
目を閉じてわざと口を尖らせてふざけてる。
真っ赤になっててかわいいな。
司の頬を両手で包んで私の唇をゆっくりと司の唇に重ねる。
司の尖らせた唇は解かれる。
そして司にキツく抱きしめられる。
そのままキスを続ける。
しばらくして唇が離れても司にキツく抱きしめられている。
道「好きだ、陽南。どうしようもないくらい。」
陽「私も大好きだよ。でも、司、ちょっと痛い。
手を緩めて。」
道「嫌だ、今すぐお前を俺のものにしたい。
うん、て言わなきゃ緩めねえ。」
陽「司…。困らせないでよ。ここは学校だよ。」
道「俺は関係ないけど…。」
司の腕の力が緩められる。
陽「司、ありがとう。
ごめん、まだ気持ちがついていかなくて。」
道「お前の気持ちを優先するって決めてるから。
待つけど。いつならいいんだ?」
陽「そ、それは。わかんないけど。
少なくとも学校では無理。」
道「まあいいや。これ以上続けるとお前も困るよな。この話は終わりな。」
陽「ごめん、司。」
道「金曜日の姉貴との食事会のことよろしくな。」
陽「うん、わかった。楽しみにしてるから。」