第1章 愛情表現 @ 木兎光太郎
予想だにしていなかった答えに声が震える。
ゆっくりと顔を上げると、木兎さんがキラキラした笑顔でわたしを見ていた。
『えっ…』
「何意外みたいな顔してんだよ!俺はお前のこと、スッゲー好きだぞ!」
『本当ですか…?』
「なんで嘘つかなきゃなんねーんだよ!ほんとに好きだって!」
そう言って木兎さんは大きな腕を広げて、わたしに目で合図した。
すぐに木兎さんの胸に飛び込んで、泣いてしまった。
「なるほどー。菊池はそれで泣いてたのか。」
『だって…木兎さん好きって言ってくれないし…部活大変そうだし…。』
「ごめんなー。ずっと照れ臭くてよ…。」
『木兎さんでも照れ臭いことあるんですか?』
「そりゃあ…ってなんで笑ってんだよ!」
なんだか嬉しい気持ちでいっぱいだった。