第7章 やみき @ 及川徹
「お前及川と付き合っててよく耐えられるな…」
休み時間に岩泉に実験のレポートを写させてもらっている時、岩泉がぽつりとつぶやいた。
『…実際大変だよ。あの人女の人にモテるし。』
「ライバルは多そうだよなー。まぁ、変な虫つかないように見てるのも大変だろ。」
『変な虫って…でも、ほんといつか別のところ行きそうで怖いかな。』
付き合い始めてから、ライバルの女の子から色々言われたりしてきた。
気にすることないよとは言われたけれど、やっぱり限度を超えるとつらいこともある。
沈んだ気分で手を止めて下を向いていると、少し大きな手が頭に降ってきた。
「大丈夫だって、花は愛されてるよ。」
思わず涙が出てきて、また机に突っ伏す羽目になった。