第3章 ほっとけない @ 赤葦京治

そんな花に近づこうとするも、後ろに身を引かれてしまう。



『…近づかないで。』



「だから誤解だって…。」



『…嘘つき。』



赤葦が大きくため息をつくと、怖くなったのか花は身を震わせる。


赤葦は花の腕を強く引いて、花を抱きしめた。




『…京治、やだ。』




「…俺が好きなの、アンタだけなんだけどな。」



『二人でいたじゃん。』



「部活のこと話してただけ。花以外の女の子とか見えてないから。」




そう言って下を向く花の顎を持ち上げる。



視線が合い、気まずそうな顔をする花。