第5章 第二章
「赤司SIDE」
「・・・俺は、信用されてないんだな・・・」
俺は、飛鳥が走っていく後ろ姿を見ながら小さく呟いた。
なぜ、辛いのに泣かない?
なぜ、殴られてるのに笑う?
なぜ、弱音をはかない?
なぜ、助けを求めようとしない?
やはり、あの噂は本当だったのか?
殴られても、泣かない、それどころが笑っている。
誰も信じず仲間をつくらない。
たった一人で何人もの不良を倒して来た女。
一年前から姿を消したそいつの名前は誰も知らない。
だが、そいつに、倒された不良たちは口を揃えて、
こう言うのだ、
「伝説の美獣舞姫」だと。
別名「ケンカ姫」とか。
美獣舞姫の意味はわからないが、いつのまにかそうついていたらしい。
他にも、笑っているが目が笑っていないとか右目が人とは違うとか。